低山を歩いています

低山登山・トレッキングのブログです。

櫛形山

花や紅葉など、特定の時期に見どころのある山は、やはりその時期に

登りたいと思いますが、今回はアヤメの時期にあたる櫛形山です。

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登り口はいくつかあるのですが、トレッキングコースとしては

池の茶屋登り口からスタートするのが一般的のようですね。

ただ、川崎からだと中央道からの道のりが長く、駐車場に空きがあるか、

やや不安がありました。

南アルプス市側のウッドビレッジ伊奈ヶ湖であれば、駐車場も広く、

そこまで混雑しないようなので、今回はこちらから登ることに。

 

中尾根から登り、アヤメ平を経由して、北尾根で下る周回コースに

しましたが、標高差は約1,100メートルで、自身では最大の標高差です。

予想通り、きつい山行となりましたが、楽しくもありました。

 

ウッドビレッジ伊奈ヶ湖側の登山口は、周囲に多くの自然体験施設があり、

トイレも簡易なものではなく、しっかりしています。

盛夏はあまり簡易トイレは使いたくないので、とてもありがたいです。

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微妙に字が薄くなっていますが、こちらが中尾根登山道の入り口です。

アジサイがまだ咲いていました。

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少し進むともう一度分岐し、登山道へ。

植林の登山道という、よくあるパターンの出だしです。

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登山道はとてもよく整備されていて、歩きやすいものでした。

中尾根はアップダウンがほとんどなく、一貫して登っていきます。

急登というほどではありませんが、なかなかにタフでした。

特に困ったのが、虻だと思うのですが、足をとめるとすぐにまとわりついてくる虫。

虫よけでパーフェクトポーション(ハッカ)を繰り返しつけていたのですが、

効き目がなく、とにかく行動し続ける必要がありました…

 

標高をあげていくと、植生が変わって、自然林に入っていきます。

緑が鮮やかで、心地よいです。

 天気は雨の不安こそありませんでしたが、標高をあげるにつれ、ガスに…

とはいえ、展望がほとんどなさそうな樹林帯歩きでしたので、問題なしです。

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75分ほどで林道に出会いました。

高原地図では90分と表記されていますが、少し甘めの記載かもしれません。

道を隔てて、向かい側に登山道が続いています。

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引き続き、歩きやすい登山道です。

ここまでと同様、アップダウンが少なく、ほぼ登り基調。

それだけに、トレイルランナーの方がすいすいと駆け上がるのは、圧巻でした。

私は久々にがっつり登山で、心身ともにきつかったです…

 

林道から1時間ほどで、ほこら小屋(避難小屋)に到着。

ここにはトイレ・水場がありました。

水場は小屋の裏に続く道を少し歩く先の沢です。

空いたペットボトルに水を補給しましたが、とても冷たい水でした。

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ここまで、とにかく虫に追い立てられていたので、休憩がしっかり取れていない…

エネルギー補給・食事にも絶好なので、小屋を利用させて頂きました。

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本当にきれいな小屋でした。

宿泊しても快適そうです。

30分ほど食事・休憩をとりましたが、気が付くと、冷えた汗で寒さを感じました。

ここの時点で2000メートル近くあり、室内は20度ほどでした。

 

 

小屋を出ると、すぐに櫛形山山頂とアヤメ平の分岐に着きます。

ここまでで結構な体力消耗をしていて、展望がないという山頂に往復で約1時間。

ピークハントはすっぱりと諦め、花の多いという裸山経由アヤメ平直行にします。

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高原地図では、小屋・山頂・アヤメ平辺りの分岐がわかりにくいですが、

分岐になっているバラボタン平は、あまり広くありません。

指導標もしっかりしていて、迷うことはありませんでした。

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この分岐から、裸山に向かいました。

やはりしっかり整備された登山道が続きます。

ここからはサルオカゼが目立ってきます。

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裸山に近づくと、ネットに保護された草地が現れます。

ようやくアヤメが見られるようになりました。

ただ、ピークは過ぎていて、枯れたものや力のないものが多かったです。

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裸山のピークには、富士山と白根三山の展望があるようなのですが…ガスって

何も見えませんでした。

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裸山からアヤメ平に下りていく道すがらも、花が多く見られました。

こちらはアヤメだけではなく、いろいろな花が見られます。

ネットに囲われているのは、同じでしたが…どうも鹿の食害があるようです。

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草地を過ぎてから、登山道をしばらくと、いよいよアヤメ平へ。

人も多くなってきて、やはり池の茶屋側からの登山客が多いことを実感。

アヤメを折って持ち帰る不届き者がいるようで、注意書きがいくつかありました。

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アヤメ平は北尾根登山道に直通しているので、北尾根より下ります。

しかし、この北尾根が予想以上にきついものになりました。

勾配が思っていた以上に急です。

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途中で木段も出てきて、足にこたえます。

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また、砂のようになった細かい土の路面に、中小の浮石が多数転がり、

さらにその上から多くの落ち葉が積もっていました。

そして、急勾配なので、少しでも集中力が途切れると、足を滑らせます。

それが延々と1時間以上は続きました。

 

なんとか無事に、休憩ポイントになるみはらし台付近まで下ることができました。

ここで、指導標もなく、地図にもない分岐が二ヶ所あって、困惑…

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ジオグラフィカで位置を確認すると、左が正しいようです。

下りてきたはずなのに、登り始める道なので、判断に迷ってしまいます。

ただ、右側はどうも林道に下りている様子が伺えますので、左へ。

 

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またすぐに分岐です。

ジオグラフィカでは右。

左は左でみはらし台に直通している感じですが、地図とは方向が違うので、

右でいいと判断。

先ほどの分岐を含め、結局はすべてみはらし台にたどり着くかな、という

印象でしたが、初めて来る山なので、まずは地図通りに歩くしかないです。

 

高原地図には明記されていませんが、みはらし台の上に、展望台と小さな

東屋がありました。

2回目の分岐の左側は、ここに通じていたようです。

ここのすぐ下がみはらし台です。

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ちなみにみはらし台からの眺望はこんな感じです。

そばの樹木が育ってしまったのか、見晴らせません…

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林道沿いに北尾根の続きがあります。

いいこと言った風の注意書きがありますが、写真であっても、盗んではいけない…

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標高を下げるにつれ、周囲のガスは晴れましたが、暑くなる一方です。

道も相変わらずで、歩きにくい…転ばないように最後まで注意が必要でした。

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約2時間で北尾根登山道の入り口に到達。

高原地図のコースタイムより少し遅いくらいでした。

下りの時間表記は、ビギナーでも参考になるようです。

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ここから15分ほど林道を歩いて、ウッドビレッジ伊奈ヶ湖に到着。

子供連れの家族が目立って多く、夏休み初日らしい雰囲気でした。

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アヤメのピークには間に合わなかったですが、それでも花は十分に楽しめました。

中尾根が歩きやすく整備されていて、秋に歩くのもよさそうです。

北尾根はみはらし台の駐車場からは登山客がそれなりにいるようですが、

そこから下はあまり歩く人がいないような雰囲気もありました。

登りなら急登、下りなら転びそうということで、個人的には北尾根は選択外…

 

今回、1100メートルの標高差でしたが、これが自分の行けるギリギリかなと

いう印象でした。

秋冬は荷物も増えるので、もう少し下げたほうがよいかなとも思います。

 

ウッドビレッジ伊奈ヶ湖 7:45

林道出会い 9:00

ほこら小屋着 10:05

ほこら小屋発 10:35

バラボタン平 11:00

裸山 11:25

アヤメ平 11:35

みはらし台 12:55

北尾根登山道入り口 13:45

ウッドビレッジ伊奈ヶ湖 14:00