天城山(天城高原周回)
これまで天城では、水生地から八丁池までのコースしか歩いたことがなく、
今回はようやく天城山を歩くことにしました。
シャクナゲの時季にあわせたものの、今年は外れ年というレポートをヤマレコで
見ていたので、それが気になっていました。
とはいえ、登山客で混雑するだろうと思い、6時15分頃には登山口の駐車場に
到着すると、すでに駐車場の半分は車で埋まっている状況でした。
駐車場から道路を横切ると、登山口があります。
快晴で気持ちがいい…というか、暑い。
縦走路入口となっていますが、ここから天城山・八丁池と歩いて、旧天城トンネル
まで縦走するルートの入り口になっています。
今回は天城山(万二郎岳・万三郎岳)を歩いて、周回で天城高原に戻るルートです。
歩き始めは整備された登山道が続きます。
ここから周回ルートの分岐にあたる四辻を目指します。
1週間ほど前から首筋を痛めていたので、体調面で不安もあったのですが、
スムーズに四辻に到着。
右に行けば、涸沢分岐を経て万三郎岳、万二郎岳のルート。
左に行けば、万二郎岳・万三郎岳を経て、涸沢分岐となるルート。
今回は後者のルートで歩くことにしていたので、迷わず左へ。
ここからは整備はされているものの、決して歩きやすくはない登山道に。
万二郎岳までのルートは、山と高原地図によると、トウゴクミツバツツジが多い
ようですが、時季がもう遅いかなぁと思っていると…
最終盤という感じですが、まだ咲いていました。
決して珍しい花ではないと思いますが、葉の緑とのコントラストが好きで、
お気に入りの花です。
山頂直下のやや急登な道を登り終えると、万二郎岳の頂上です。
片側が開けていて、眺望を望めます。
三筋山の風車と東伊豆の海岸が見えます。
あのピークが万三郎岳…?
まだ目的地は先なので、少し足を休めたら先に進みます。
万二郎岳を過ぎて少し歩いたところにも、ツツジが目立ちます。
万二郎岳から万三郎岳までの登山道は、前半戦は比較的になだらかでした。
基本的に樹林帯の中ですが、「馬の背」を過ぎたあたりで、片側斜面の樹林が
切れて、眺望が開けました。
手前に天城高原ゴルフコース、奥に見えるピークが遠笠山。
ここから傾斜のきつい登りが一部にあり、足元にも大小の岩も目立ち始め、
やや歩きにくい印象が強くなります。
そして、アセビのトンネルと呼ばれるエリアへ。
アセビの花は残っていませんが、確かにトンネルのように頭上を覆っています。
石楠立という標識が出てきました。
これで「はなだて」と読むそうです。
いよいよシャクナゲの群生が始まる…と期待したものの…歩けど見当たらず。
ようやく出会ったのですが…
まだ蕾でした。
群生というほどには、多く咲いている様子もなく、今年はやはり外れ年だったのか
とがっくり。
とはいえ、下山までの道のりはまだまだ長い。
気を取り直して歩を進めていくと、たくさん咲いていました。
色々なブログ・ヤマレコのレポートで写真を見てはいたのですが、やはり実物を
見てみると、印象が大きく異なります。
なんというか、可愛らしい可憐な花。
登山道を覆うように咲いているところもありました。
個体によって、色が白かったりピンクだったり。
シャクナゲのエリアは、登山道から見える範囲はかなり限られていると思います。
登山道を外れたところにも咲いているのでしょうね。
ここで完全に足が止まってしまい、かなり時間を使ってしまいましたが、
目的を果たせて大満足。
さあ、後は万三郎岳まで登って、下山だ!と気持ちもスッキリ。
万三郎岳の山頂は狭く、樹林に囲まれ眺望もなし。
ベンチがあったので、小休憩とエネルギー補給を済ませて下山開始。
八丁池と天城高原の分岐へ出ました。
いつか八丁池方向への縦走をやってみたい。
緑の爽やかな樹林帯と歩きやすい登山道。
ここまでは順調でした。
しかし、ここから涸沢分岐を経て天城高原まで歩くルートは、荒れ気味との
レポートが多かったはず…
木段が出てきました。
この木段、木段と木段の間の土がなく、ハードルのようになっています。
土が流出したのか、初めからハードル競技のつもりで置いたのか。
木段横の土もかなり抉れていて、歩くのは容易でなく…
足を激しく使うことになってしまいました。
他にも厄介なものが多く…木の根の露出が著しく、細かな足の上げ下げが必要。
ガレ場も多く、ここでも足を使わされます。
こちらのルート、ほぼこんな感じでした。
その上、一気に高度を下げたあと、登り返しを強いられるという…
下山なのに登っている印象が強く、足元が悪いこともあって、ウンザリしてきます。
(ジオグラフィカのトラックを見たところ、ずっとアップダウンの繰り返しでした。)
なんとか四辻まで1㎞を切った頃でした。
足を使わされ、アップダウンの繰り返しを越えてきて、ようやくゴールに近づいた
という気持ちの緩みがあったのか、漫然と歩いてしまったところ…
木の根に気づかず、右足をガツッとひっかけ、そのまま転倒してしまった!
何とか受け身の体勢はとれたものの、右半身を地面に打ちつけてしまい、
けっこう痛みを感じる状態に。
歩くのに支障はなかったものの、何とか四辻まで歩いて、そこで状態を確認…
右足の脛に打撲の痕、上着も長袖とはいえ夏用の薄いベースレイヤーだったので、
右ひじも擦りむいていました。
右肩も痛みがあり、おそらく打撲と擦りむいている感じ。
これまでの登山では、足をスリップさせて転んだことが1回あったのですが、
その時は後ろに倒れたので、リュックが緩衝になって怪我はしませんでした。
今回は前のめりで倒れたので、ダメージが大きいという結果に…
やってしまったなぁ…
それでも、なんとか登山口までたどり着き、一安心。
駐車場で上着を脱いでみると、右肩もかなり擦りむいていて、赤くなっていました。
救急セットはもちろん持っていたので、脛の打撲には湿布、擦りむいたところには
湿式絆創膏を貼りました。
右肩は広い範囲で傷ついていて、完治まで少し時間がかかりそう…
転倒したのが斜面ではなく、平らなところだったのが、不幸中の幸いでした。
斜面だったらと思うと、今でもゾッとします…
下山時、とくに目的地が近づいてきた頃が一番危ないとは意識していても、
フッと油断する隙がどうしてもあります。
これをしっかり教訓にしなければいけない…と強く思う一日でした。