明神ヶ岳(箱根)
1ヵ月ぶりの登山は、約1年ぶりの箱根・明神ヶ岳です。
実は、これまで2年近く履いてきた登山靴(マムートのリッジコンビ)の
ソールが部分的に裂けてしまい、現在、修理中です。
そのため、この際だからと、ミドルカットの登山靴を新調したのですが…
街中で履き慣らしをしたとはいえ、アップダウンのある登山道では、
どんな不具合があるか予想できません。
そうなると、知っている山、且つ、それなりに歩く距離と高低差のある山、
且つ雪が残っていないであろう山域を選びたい。
ちょうど、明神ヶ岳なら5時間程度で、アップダウンもそこそこ。
いい履き慣らしになりました。
箱根湯本駅から桃源台行きバスに乗り、仙石BSで下車。
矢倉沢への登山口を目指して歩き始めると、視線の先には微妙に白いものを
まとった景色が…前日は雨で朝は気温が低かったとはいえ、霧氷ではないはず。
あれ、前日、平地では雨だったけれど、箱根は雪だったのか?
チェーンスパイクは持ってきましたが、新調した靴ではやや不安。
幸いなことに、登山道には雪はなく、泥濘も少な目でした。
※なお、箱根は赤土の山が多いので、晴れていても泥汚れが付きやすく、
歩くのが上手ではない私は、スタートからスパッツ着用です。
しかし、頭上から、ずっと水が滴り落ちてきます。
よく見てみると、どうも白いものが残っている…
樹林帯から笹エリアに変わると、それが何なのかはっきりしました。
おそらく、前日に細かな雪が降って、それが深夜・早朝の冷え込みで
凍っていたようです。
日陰側は雪が残り、日向側はほぼ融けて消えていました。
登山道はところどころ泥濘もありましたが、予想よりもずっとドライで、
終始、歩きやすかったです。
綺麗に整えられた稜線の登山道から、金時山と富士山の頭。
雲が多めなのが多少残念でしたが、ほどよく空気が冷たく、気持ちいい
山歩きになりました。
矢倉沢経由の明神ヶ岳は大部分の登山道が南側斜面なので、気温のあがる頃には
薄手のベースレイヤー一枚でも汗だくになりそうです。
笹の背丈が高いので、箱根山方向の眺望はところどころしか見られませんが、
笹の切れ目からは大涌谷の噴煙がよく見えます。
登山道が北側斜面に入ると、景色が一変。
踏み跡以外は、薄く雪が残っています。
体感温度もグッと下がり、汗をかいていると一気に体が冷やされます。
3月になり、暖かい日が多くなりましたが、低山といえども山は冬の名残が
まだまだ残っていますね。
このコースでは、山頂までの間に、一ヶ所だけ北側の眺望が開けます。
富士山から丹沢まで広く見渡せます。
丹沢は5月までに塔ノ岳の表尾根を歩いてみたい…靴が直れば。
山頂に着くと、2家族くらいのパーティーと2組のペアが休憩をしていました。
金時山はうんざりするほど人が多いですが、明神ヶ岳はそれほど混まない印象です。
ベンチに座ることができましたが、1年の間に、ベンチが新調されてました。
とてもありがたい…
山頂から金時山と富士山。
この後、10分ほどで、富士山は雲に隠れてしまいました。
ヤマテン予報で、この日は静岡以外の東海は好天となっていましたが、
その通りだったようです。
山頂では、埼玉から来たという方と、ベンチで相席となりました。
「海の見えるところはありますか?」と聞かれ、山頂から少し下ったところが
ビュースポットだけど雲がかかっているかも、と伝えると、すぐに探しに
行かれました。
5分ほどして戻ってこられ、海もよく見えたと笑顔で話されていました。
海のない県だから、海を山頂から見られると、とてもうれしいのだとか。
富士山も海も食傷の静岡出身者としては、そういう気持ちになれるのって、
すごく羨ましいところもあります。
宮城野方面に下る途中、地元の山岳会の方なのかと思われますが、登山道を
整備されていました。
感謝の気持ちしかありませんです。
こういう方たちのご努力で、自分達は山歩きを楽しめる。
それをよくよく忘れずにいたいと思います。
無事に下山しましたが、新調した靴の調子はどうだったかというと…
・登りの最中に右足の親指が痛む。
靴が固いので紐のテンションを少し緩めにしたのが原因で、縛りなおしたら
痛みは感じなくなりました。
・逆に左足は、紐のテンションをきつくすると、土踏まずと右側甲が痛む。
指が当たるのが怖いのですが、やむを得ず、テンションを緩めに。
・帰宅後、改めて足を確認すると、右足の爪が少し痛い。
左足はやはり甲の部分が赤くなっていて、終始、靴が当たっていた模様。
靴擦れや爪剥がれにはならなかったので、何とかなりそうです。
ただ、左足の甲の部分は靴がほどよく馴染んてくれないと、怖いなぁ…