霧ヶ峰(初秋)
膝の調子が今ひとつで、9月は山歩きができずに終わりそうでしたが、
30日はせっかくの好天予報だったので、アップダウンのない霧ヶ峰へ。
夏に来たことはありましたが、草紅葉の時期は初めてです。
過去に歩いていないルートを選び、車山山頂からゼブラ山経由で、
八島ヶ原に下りることにしました。
<今回のルート>
車山肩ー車山山頂ー南の耳ー北の耳ーゼブラ山ー八島ヶ原ー車山肩
蝶々深山・物見石と比べ、歩く人は少な目で、静かな湿原歩きができました。
車山肩に到着したのは7時30分頃。
駐車場は半分も埋まっていない状況で、夏とはかなり雰囲気が違います。
花の時期がこの湿原のハイシーズンなのでしょう。
車山山頂までは広く整備された道で、快適に歩けます。
空は快晴とまではいかず、南から雲が流れてきます。
気温も思ったより高めでしたが、不快なほどはありません。
車山山頂までは約30分ほどで、あっという間に登頂。
思っていたより展望が広く、20分近く留まってしまいました。
頂上の神社と背景には八ヶ岳。
槍・穂がはっきりと見えます。
遠くには雲海が見えました。
方角からすると、浅間山の方向だと思いますが…未だ山域・山の特定は苦手です。
山頂から見る白樺湖。
こちらに下っていきます。
山頂から車山湿原まで、引き続き、とてもよく整備された道です。
登山靴でなくても歩けるレベルです。
過去は蝶々深山経由のルートを通っていますが、今回はゼブラ山経由。
この分岐で南の耳方面に進路を変えます。
ここから本格的に湿原の中を歩いていきます。
笹は未だ青々としてしますが、低木はすっかり色づき、秋の雰囲気です。
花もぽつぽつと残っていました。
姫木平への分岐ですが、高原地図では殿城山分岐となっています。
南の耳方向に進みます。
ぽつんと伸びた木は、赤い実をつけていました。
南の耳は、このルートのピークです。
ピークといっても、ほんの少しだけ登るだけですが…
見晴らしもよく、開けた場所でしたので、小休憩をとりました。
ただ、下り(八島ヶ原からくる場合は登り)の斜面が、かなり急です。
道もやや滑りやすく、注意が必要です。
見上げると、こんな感じです。
登りなら、手を使いたくなりそう…
少し先に見えるのが、北の耳。
このあたりからススキが多くなって、一層、秋らしい雰囲気になりました。
北の耳は、南の耳と同じような展望です。
南の耳で小休憩ととったので、先に進みましたが、ここも休憩を取れる
スペースが広がっています。
再び姫木平への分岐が現れます。
姫木平は別荘地のようですが、ここまで散歩に来る人がいるのかもしれません。
少し先に見えるのがゼブラ山。
遠目には登りやすそうな感じですが、ここからは、下草が強くなってきます。
特に笹が力強く、道がやや見えにくい場所もあります。
ゼブラ山も展望がよく、やや開けた場所になります。
八島ヶ原はいよいよ近くに見えてきます。
槍・穂も見えますが、少し雲が出てきました。
ゼブラ山から八島ヶ原への道は、足元の笹が濃く、道がいよいよ見えにくく…
しっかり足元を見て、隠れた小石や木の根に躓かないように、注意が必要です。
ヤマレコで最後の左折がわからず、誤った道を進んでしまった…という
レポがあり、ずっと気を付けていましたが、一応、その場所はロープで
進入禁止になっていました。
ここは踏み跡がまっすぐ続いていて、左折する踏み跡も見えにくく、
確かにまっすぐ進んでしまいそうでした。
左の踏み跡を通れば、草地にでます。
草地を過ぎると、八島ヶ原湿原の手前のトイレに出てきます。
このルート、もう少し笹を刈り払ってほしいところですが…
盛夏は、笹の勢いがよいだろうし、もっと道が見えにくいかもしれません。
八島ヶ原湿原は、すっかり茶色に染まっています。
花も少ないだろう…ということで、鎌ヶ池ではなく、御射山直行ルートへ。
こちらは池・湿原とトレイルにやや距離があって、湿原を間近には見られません。
花の時期は、木道をぐるっと回ったほうがよさそうです。
ただ、この時期はススキが道の両脇に多く、秋を感じられる道だと思います。
八島ヶ原湿原から車山肩への帰り道は、未舗装林道が長く、最後は登り返しです。
2年前の夏は、この帰り道で、気持ちの折れそうな思いをしましたが…
鍋割山の林道歩き、東天狗から白駒池の辛く長い岩場下りなど、色々な経験を
積んだせいか、今回はすんなり登り切れました。
車山肩に戻り、再び見下ろす八島ヶ原湿原。
北側は引き続き晴天の青い空でした。
10月・11月は登山の適期です。
次の山をどうしようか、悩み中です。
東天狗岳
今回は東天狗岳に行ってきました。
西天狗は時間が足りず、今回は見るだけ…
麦草峠または白駒池の登山口から登れる山で計画を立てました。
高見石・中山経由で、時間と疲労感を見て、ニュウまたは天狗岳の計画です。
麦草峠の無料Pは6時30分到着時点で満車。
白駒池に向かいましたが、舗装されたほうは満車で、未舗装のほうに駐車します。
管理人は不在でしたが、料金投函ポストがありました。
所定の用紙が置いてあるので、車のナンバーを記載して、料金と一緒に投函すると、
駐車券(領収書)を車のワイパーに挟んでおいてくれるようです。
駐車場から道路沿いのすぐに、白駒池入口があります。
ここは観光地なので、しっかりした木道が整備されていました。
ここから、さっそく苔の森が始まります。
白駒池は紅葉の時期には大混雑するようですが、夏の早朝なのでさほど混雑せず。
この時期は緑が生い茂っているので、今一つ印象に残りませんでした。
白駒荘を過ぎると、高見石への登山道が見つかります。
初めは木道ですが、すぐに岩のゴロゴロした登山道に変わります。
歩きはじめなので、まだ余裕があり、苔むした森の景色を楽しむ余裕がありました。
(帰りは心身ともに尽き果てていて、ほとんど景色を覚えていない…)
なお、白駒池から天狗岳の岩場まで、至る所に泥濘が発生していました。
一部は田んぼ状態で、水たまりが登山道を覆っている場所も数ヶ所あり。
予めヤマレコのレポで知っていたので、今回はスタートからスパッツ装着。
数日晴れた程度では乾かなそうな印象でした。
泥濘の泥が靴底につき、湿った岩に足を置くので、スリップがこわい…
高見石小屋に到着。
きれいな外観で、よい雰囲気ですね。
ここの広場で小休止し、手持ちのアミノバイタルでエネルギー補給しておきます。
10分ほどで出発し、次は中山展望台を目指します。
引き続ぎ、岩の登山道を登っていきます。
白駒池からずっと同じような登山道なので、心理的には少し飽きてきますが、
展望台につくと視界が大きく開けます。
ここの景色を見られるだけでも、十分に楽しめるとも思います。
ここで20分ほど休憩して、中山峠を目指し出発。
途中の樹林の切れ目では、雲海に近い状態の景色も見られました。
もう少し高度があれば…
中山展望台から中山峠までも、引き続き岩の多い登山道です。
しかも、泥濘がかなりひどい状態でした。
靴が半分以上埋まるようなところを歩かざるをえず、少し気持ちが折れます。
ニュウ分岐を過ぎ、いよいよ中山峠に到着。
疲れを感じていれば、天狗岳はやめて、黒百合ヒュッテで小休止をとりニュウへ。
しかし、ここまでのエネルギー補給が上手くいったのか、ほぼ疲れなし。
ということで、天狗岳へGo!!
中山峠からしばらくは、これまでの登山道と変わらず、岩と泥濘。
この泥濘、なんとかならないだろうか…
実際、前を歩いていた方が、岩に足を置いてスリップし転倒していました。
怪我はしていなかったようで、幸いでしたが。
このあたりから、ストックはかえって滑るので、グローブ装着で手を使って
バランスをとるようにしました。
そして、道が狭いわりに人が多いので、写真を撮る余裕がありません。
頂上まで写真はゼロです。
西天狗から東天狗の周回で、中山峠に下りるルートをとった方だと思いますが、
岩を降りるのに慣れていないのか、「コワイ!」と口にされる人が多かったです。
私もこちらを下りにした場合、ところどころ、ヒヤっとしただろうな…と思います。
蓼科山で経験はしていましたが、クサリもなく高度感もないとはいえ、岩場には
慣れていません。
思いのほか、疲れましたが、なんとか山頂にたどり着きました。
山頂にはすでに人が多く、西天狗岳への道も行きかう人がたくさん。
空いていた場所に座り、食事を兼ねた休憩を取りました。
東から雲が湧き上がっていましたが、眺望を楽しみながらの休憩は最高です。
西天狗岳は目の前でしたが、往復で約40分。
帰りのコースタイムも5時間くらいあり、余裕がないので、断念しました。
西天狗もいずれ登ってみたいです。
下りは天狗の奥庭ルートをとりました。
中山峠からのルートから見ると、比較してなだらかに見えましたし、
行きにすれ違った方の雑談でもそのような話が聞こえていたので…
しかし、延々と続く岩に、かなり消耗させられました。
土の登山道とは、足にかかる負担が異なるのかもしれません。
足の上げ下げが多くなり、トンと固い岩に足を下ろして体重を支えるので、
思った以上に疲れました。
黒百合ヒュッテは大賑わいでした。
小休止して、スポーツドリンクと小さめの菓子パンでエネルギー補給。
10分ほどで出発、まだ先は長い…
思えば、ここでしっかり食事・休憩を取ればよかったのかもしれません。
この後、足が動かず、難儀することになりました。
東天狗から高見石まで、写真はタイムスタンプの為の一枚のみ。
高見石まで下る途中、後ろから来た人に道を譲ると…
「私、遅いので、お先に行ってください」
『いえ、私も前に全然進めていないので、お先にどうぞ』
「このルート、長すぎですよね。足も滑るし…(苦笑)」
『…本当に大変ですよね(苦笑)』
ああ、みんな、同じような気持ちかと少し安堵。
高見石小屋になんとか到着し、休憩を取ることにしました。
揚げパンとコケモモジュースを注文すると、揚げパンはギリギリ残ってしました。
抹茶ときなこを注文しました。
化学的には、すぐにエネルギーに変換されるわけではありませんが、
心理的には十分に充たされました。
おいしいものは、活力です。
この後、結局、スリップ転倒で膝を痛めてしまいました。
日常生活には影響ありませんが、足の大きな上げ下ろしは少し痛い。
それでも何とか白駒池駐車場にゴール。
7時出発・16時帰着というのは、今までで最長の行動時間かもしれません。
好天の登山は久々で、今までの最高峰の登頂なので、充実感はありました。
ただ、疲労具合を考えると、計画に無理があった感もあります。
山小屋は休憩利用だけでも、慣れていないせいか心理的なハードルが高いのですが、
行動時間の長い計画の場合は宿泊も考えるべきかな、と感じた一日でした。
蓼科山
歩き慣れてきたら、八ヶ岳に行ってみたいと思っていました。
とはいえ、ガイドブックや高原地図でも上級者向けを示す山が多いのも事実で。
初心者向けというと、蓼科山が登りやすいようです。
蓼科山は、厳密には「八ヶ岳」ではないのでしょうけど、連峰の中には入るはず。
ということで、行ってきました。
先般の台風からずっと天気が悪く、せっかくのお盆も天候はイマイチ。
ヤマテン・てんきとくらすなど、各種予報とにらめっこでしたが、
8/13なら悪くなさそうでした。
ヤマテンでは、高層は朝から晴れ、低層も日中には雲がとれるという
ニュアンスでしたので、展望を期待して出発。
しかし、中央道を走っている最中から、小雨模様。
中央道を降りた後、八ヶ岳が近づくほどに、雲が厚くなっていきます。
これは天気予報より悪くなりそう…やや凹み気味のテンションで登山口へ。
7合目登山口には7時前に到着しましたが、駐車場はかなり埋まっていました。
天気は引き続き霧雨時々小雨。
事前に調べる限り、しばらく樹林帯歩きなので、ソフトシェルでしのげそう。
雨具は暑いので…パタゴニアのフーディニを羽織ります。
しかし、すぐに脱ぎました。
さほど濡れないし、何より暑くて、汗のほうでビショビショになる!
相変わらず、服装の判断がうまくありません。
将軍平までは岩登りはなく、通常の登山道でしたが、中小の石が多く、
足元は要注意でした。
人の多いルートなので、小石を転げ落としてもよろしくなく、
いつも以上に慎重になってしまいます。
1時間と少しくらい歩くと、道の先に空が見え、将軍平かな…と思ったら、
その通りでした。
蓼科山荘はちょうど開店準備中という感じでした。
青空も少し見えていて、天気の好天を期待せざるを得ない状況。
ただ、残っている雲がモクモクしている感じで、「これはダメかも…?」
という不安も。
将軍平から先は、大きな岩の続く岩登りのはずなので、ストックはリュックへ。
手を使うはずだから、もちろん薄手のグローブも。
ところが、他の方たちは素手も多くいらっしゃって、何か恥ずかしくなりました。
気合入りすぎ…みたいな格好だったかもしれません。
でも、帰りの車の運転もありますし、擦り傷・切り傷もイヤなので、仕方ない。
実際、かなり両手を使って、体を支えていたと思います。
岩登りに慣れていれば、スムーズに体を運べるのかもしれませんが、
大きな岩が長く続く登山道は初めてでした。
高原地図のコースタイムは40分でしたが、私は60分をかけました。
慣れていなくて慎重だったのが、時間のかかった原因と思います。
蓼科山頂ヒュッテが見えたら、いよいよ山頂!
空は灰色でした…
しかし、1時間も岩の登山道を登ったのは初めてなので、達成感ありあり。
想像以上に広く、岩だらけの山頂だったので、面食らいました。
エネルギー補給をしつつ、天気の好転を待つか思案しましたが…
風がなく、じとじと湿って暑いうえ、虫が多い。
ほんの一瞬明るくなることはあっても、そもそも雲の切れ間も見当たらない。
車の運転中、天気予報で、関東甲信は夕方には雷雨の可能性を示唆していた。
よし、帰ろう!
好転より悪化のほうがこわいので、20分ほどの休息で下山開始。
登ってきた大きな岩たちは、下りのほうが大変なんですね…
登りは手で体を支えつつ足を動かせますが、下りはまず足を置かないといけない。
どこに足をおいても、泥濘でついた泥のせいで、足を置いた岩の表面がよく滑る。
幸い、転ぶことはありませんでしたが、転んだら岩に腰やらぶつけるので、
痛そうだ…
登ってくる人も多かったので、通過待ちの時間もかなりあって、
下りはコースタイム30分に対し、45分かかりました。
将軍平についたころには、空は灰色。
蓼科山荘でアイスを売っているようです。
帰りの八ヶ岳PAでソフトクリームを食べる…甘いもの取りすぎはよくない…
山小屋のアイスは別腹…さんざん迷って、やめました。
でも、食べればよかった…今回の登山はあまりよい思い出がなかったのだし。
将軍平からの下りは、大きな岩こそないですが、中小の石・岩の上を歩くので、
これもまた滑りやすい。
こけなくてよかった、と思うくらい、冷や冷やしました。
11時30分には、無事、7合目登山口に到着しました。
7時30分出発、山頂で20分休憩をとって、11時30分下山なら、
悪くないペースではないかと思います。
帰りも蓼科の麓までは霧でした。
さすがに市街地では晴れていましたが、南アルプスや八ヶ岳は雲の中。
山の天気は予想しづらいと言われますし、こういう日もあるのでしょう。
秋に向けて、八ヶ岳ビギナールートを研究中です。
編笠山はよさそうですが、他はルートが実に多彩ですね。
どれが初心者向けなのか、実に悩ましいです…
他の山をもっと歩いてからのほうがよいのかもしれませんね。
櫛形山
花や紅葉など、特定の時期に見どころのある山は、やはりその時期に
登りたいと思いますが、今回はアヤメの時期にあたる櫛形山です。
登り口はいくつかあるのですが、トレッキングコースとしては
池の茶屋登り口からスタートするのが一般的のようですね。
ただ、川崎からだと中央道からの道のりが長く、駐車場に空きがあるか、
やや不安がありました。
南アルプス市側のウッドビレッジ伊奈ヶ湖であれば、駐車場も広く、
そこまで混雑しないようなので、今回はこちらから登ることに。
中尾根から登り、アヤメ平を経由して、北尾根で下る周回コースに
しましたが、標高差は約1,100メートルで、自身では最大の標高差です。
予想通り、きつい山行となりましたが、楽しくもありました。
ウッドビレッジ伊奈ヶ湖側の登山口は、周囲に多くの自然体験施設があり、
トイレも簡易なものではなく、しっかりしています。
盛夏はあまり簡易トイレは使いたくないので、とてもありがたいです。
微妙に字が薄くなっていますが、こちらが中尾根登山道の入り口です。
アジサイがまだ咲いていました。
少し進むともう一度分岐し、登山道へ。
植林の登山道という、よくあるパターンの出だしです。
登山道はとてもよく整備されていて、歩きやすいものでした。
中尾根はアップダウンがほとんどなく、一貫して登っていきます。
急登というほどではありませんが、なかなかにタフでした。
特に困ったのが、虻だと思うのですが、足をとめるとすぐにまとわりついてくる虫。
虫よけでパーフェクトポーション(ハッカ)を繰り返しつけていたのですが、
効き目がなく、とにかく行動し続ける必要がありました…
標高をあげていくと、植生が変わって、自然林に入っていきます。
緑が鮮やかで、心地よいです。
天気は雨の不安こそありませんでしたが、標高をあげるにつれ、ガスに…
とはいえ、展望がほとんどなさそうな樹林帯歩きでしたので、問題なしです。
75分ほどで林道に出会いました。
高原地図では90分と表記されていますが、少し甘めの記載かもしれません。
道を隔てて、向かい側に登山道が続いています。
引き続き、歩きやすい登山道です。
ここまでと同様、アップダウンが少なく、ほぼ登り基調。
それだけに、トレイルランナーの方がすいすいと駆け上がるのは、圧巻でした。
私は久々にがっつり登山で、心身ともにきつかったです…
林道から1時間ほどで、ほこら小屋(避難小屋)に到着。
ここにはトイレ・水場がありました。
水場は小屋の裏に続く道を少し歩く先の沢です。
空いたペットボトルに水を補給しましたが、とても冷たい水でした。
ここまで、とにかく虫に追い立てられていたので、休憩がしっかり取れていない…
エネルギー補給・食事にも絶好なので、小屋を利用させて頂きました。
本当にきれいな小屋でした。
宿泊しても快適そうです。
30分ほど食事・休憩をとりましたが、気が付くと、冷えた汗で寒さを感じました。
ここの時点で2000メートル近くあり、室内は20度ほどでした。
小屋を出ると、すぐに櫛形山山頂とアヤメ平の分岐に着きます。
ここまでで結構な体力消耗をしていて、展望がないという山頂に往復で約1時間。
ピークハントはすっぱりと諦め、花の多いという裸山経由アヤメ平直行にします。
高原地図では、小屋・山頂・アヤメ平辺りの分岐がわかりにくいですが、
分岐になっているバラボタン平は、あまり広くありません。
指導標もしっかりしていて、迷うことはありませんでした。
この分岐から、裸山に向かいました。
やはりしっかり整備された登山道が続きます。
ここからはサルオカゼが目立ってきます。
裸山に近づくと、ネットに保護された草地が現れます。
ようやくアヤメが見られるようになりました。
ただ、ピークは過ぎていて、枯れたものや力のないものが多かったです。
裸山のピークには、富士山と白根三山の展望があるようなのですが…ガスって
何も見えませんでした。
裸山からアヤメ平に下りていく道すがらも、花が多く見られました。
こちらはアヤメだけではなく、いろいろな花が見られます。
ネットに囲われているのは、同じでしたが…どうも鹿の食害があるようです。
草地を過ぎてから、登山道をしばらくと、いよいよアヤメ平へ。
人も多くなってきて、やはり池の茶屋側からの登山客が多いことを実感。
アヤメを折って持ち帰る不届き者がいるようで、注意書きがいくつかありました。
アヤメ平は北尾根登山道に直通しているので、北尾根より下ります。
しかし、この北尾根が予想以上にきついものになりました。
勾配が思っていた以上に急です。
途中で木段も出てきて、足にこたえます。
また、砂のようになった細かい土の路面に、中小の浮石が多数転がり、
さらにその上から多くの落ち葉が積もっていました。
そして、急勾配なので、少しでも集中力が途切れると、足を滑らせます。
それが延々と1時間以上は続きました。
なんとか無事に、休憩ポイントになるみはらし台付近まで下ることができました。
ここで、指導標もなく、地図にもない分岐が二ヶ所あって、困惑…
ジオグラフィカで位置を確認すると、左が正しいようです。
下りてきたはずなのに、登り始める道なので、判断に迷ってしまいます。
ただ、右側はどうも林道に下りている様子が伺えますので、左へ。
またすぐに分岐です。
ジオグラフィカでは右。
左は左でみはらし台に直通している感じですが、地図とは方向が違うので、
右でいいと判断。
先ほどの分岐を含め、結局はすべてみはらし台にたどり着くかな、という
印象でしたが、初めて来る山なので、まずは地図通りに歩くしかないです。
高原地図には明記されていませんが、みはらし台の上に、展望台と小さな
東屋がありました。
2回目の分岐の左側は、ここに通じていたようです。
ここのすぐ下がみはらし台です。
ちなみにみはらし台からの眺望はこんな感じです。
そばの樹木が育ってしまったのか、見晴らせません…
林道沿いに北尾根の続きがあります。
いいこと言った風の注意書きがありますが、写真であっても、盗んではいけない…
標高を下げるにつれ、周囲のガスは晴れましたが、暑くなる一方です。
道も相変わらずで、歩きにくい…転ばないように最後まで注意が必要でした。
約2時間で北尾根登山道の入り口に到達。
高原地図のコースタイムより少し遅いくらいでした。
下りの時間表記は、ビギナーでも参考になるようです。
ここから15分ほど林道を歩いて、ウッドビレッジ伊奈ヶ湖に到着。
子供連れの家族が目立って多く、夏休み初日らしい雰囲気でした。
アヤメのピークには間に合わなかったですが、それでも花は十分に楽しめました。
中尾根が歩きやすく整備されていて、秋に歩くのもよさそうです。
北尾根はみはらし台の駐車場からは登山客がそれなりにいるようですが、
そこから下はあまり歩く人がいないような雰囲気もありました。
登りなら急登、下りなら転びそうということで、個人的には北尾根は選択外…
今回、1100メートルの標高差でしたが、これが自分の行けるギリギリかなと
いう印象でした。
秋冬は荷物も増えるので、もう少し下げたほうがよいかなとも思います。
ウッドビレッジ伊奈ヶ湖 7:45
林道出会い 9:00
ほこら小屋着 10:05
ほこら小屋発 10:35
バラボタン平 11:00
裸山 11:25
アヤメ平 11:35
みはらし台 12:55
北尾根登山道入り口 13:45
ウッドビレッジ伊奈ヶ湖 14:00
車山高原
ニッコウキスゲを見るため、昨年8月以来の車山高原に行ってきました。
3連休なので、高速道路の渋滞や駐車場の混雑を見越し、3時30分の
出発でした。
幸いなことに、渋滞は一切なく、今回の歩きはじめとなる霧の駅でも、
6時30分時点で十分な空きがありました。
霧の駅からビーナスラインに並行する園地歩道を歩き、車山肩を目指します。
空を見上げると、秋のようなうろこ雲が…ただ気温は高めでした。
園地と呼ばれる一帯は、整備された自然研究路が通っていて、歩きやすいです。
もっとも、時期は時期ですので、かなり草が濃く、足元だけでなく、手や腕まで
朝露に濡れます。
草は生い茂っていましたが、花はあまりなく…ところどころで見かけるくらいです。
群生してはいませんが、ニッコウキスゲも少しだけ見かけました。
小鳥が近くにいましたが、全然逃げる気配なし。
虫を自慢げに咥えています。
ビーナスライン側は視界が開けていて、多くの山々を展望することができます。
車山肩が近づくと、重武装のカメラマンが目立ち始めます。
いよいよニッコウキスゲの群生地が近づいてきました。
歩道脇からですので、一眺することはできませんが、開花状況はよさそうです。
車山肩の群生地の景色は、素晴らしいものでした。
車山方向には数十名の団体一行がいて、ちょうど車山に登り始める様子。
そのあとをついていくのは、大変そうなので、今回は車山はパス。
昨年と同様、車山の湿原を通り、蝶々深山から物見岩を経由し、八島ヶ原へ。
花はあまり見かけませんでしたが、緑が多く、心地よいハイキングになりました。
蝶々深山は開けたところで、座るのにちょうどよい岩が多い場所です。
深夜に車移動からここまでエネルギー補給が十分にできていませんでしたので
小休憩をとりました。
山頂が平べったいのは、蓼科山でしょうか…?
ここから八島ヶ原湿原までは、木道のない整備された登山道です。
ところどころ、かなり滑りやすくなっていて、注意が必要でした。
昨年の8月と比べても、花はかなり少な目。
八島ヶ原のつくと、そのまま湿原にいくか、ショートカットで御射山にいくか、
分岐が出てきます。
昨年はショートカットすればよかったと後悔したものの、時期が違えば、
景色も違うはず…ということで、ビジターセンター方向の湿原めぐりへ。
木道を歩いていると、車山肩ほどの密度はないものの、ニッコウキスゲの群落が
何ヶ所もありました。
ほかにも花が多く、1ヵ月でも時期が異なると、景色もずいぶん変わるものですね。
ビジターセンターの駐車場と御射山方面の分岐に着きました。
霧の駅は御射山方面です。
ここから御射山方面は、ニッコウキスゲがかなり少なくなります。
花もやや少な目という印象。
御射山ヒュッテを通り過ぎ、沢渡まできたら、車山肩ではなく、園地方面へ。
ここはあまり情報がなく、ここまでと同じような整備された歩道かと思って
いたのですが…想定外に夏の低山の趣。
すべりやすい大小の岩・踏み跡はしっかりしていても背丈ほどある笹藪の中、
アップダウンを繰り返し、途中からはかなりの急登を歩くことに…
写真を残していないくらい、精神的に余裕がなかった…
ここを歩くなら、登山靴がないときついという印象でした。
急登を歩き終えると、朝に歩いたような草地の園地へ。
ようやく歩きやすい歩道になります。
ゴール地点の霧の駅は、駐車場がかなり埋まっている様子。
ゴール後、空腹が強かったので、そのまま霧の駅で食事をしましたが、イマイチ。
余裕があるなら、食事は別のところを探したほうがいいと思います。
ニッコウキスゲは初めて見ることができました。
開花の期間は短く、私の場合は、群生地が近くにないので、休日や天気など
いくつかのタイミングに恵まれないと、なかなか見に行くことができません。
今回はよいタイミングをつかめて、本当によかった…
ただ、このところ、しっかりと山を登るようなコースに行っていません。
次は「登山」という感じのコースを登ろうと計画中です。
八丁池(天城)
昨夏・昨冬に続き、3回目ですが、再び天城八丁池に行ってきました。
昨夏は7月初旬でツツジを見ることができましたが、今回はどうだろう。
アマギツツジが開花が遅いらしいので、楽しみにしていましたが…
いつも通り、水生地下の駐車場からスタートし、新天城トンネル横から
上り御幸歩道入り口のある旧天城トンネルに向かいます。
毎度のことながら、ここの登りは結構傾斜がきつく、このところ体力が落ち込み
気味だったので、想定以上に息が絶え絶えとなりました。
旧天城トンネルには東屋があるので、息が整うまで座り込むことに…
上り御幸歩道で、一番傾斜がきつく、力が必要になるのが、
息を整え、登山道に入ると、やはり緑が美しい時期になっていました。
冬枯れした明るい雰囲気もよいですが、爽やかな緑の時期もいいですね。
天城峠までは無理せずに小休止をとりながら、登りきりましたが、
天城峠からの行程は、山腹に切られたほぼ水平な道が多くなります。
個人的には、そういうルートは好きなほうです。
ただ、尾根を歩かない分、眺望は望めません。
時々、向こう側の伊豆山稜線と思われる山々が見られるくらいです。
見通しの良い稜線歩きが好きな方には、向かないコースだと思います。
楽しみにしていたツツジはというと…さっぱりでした。
日当たりのいい数ヶ所で、つぼみは見られたのですが…
登山道は樹林の中なので、花はほとんど見られないと思います。
ただ、木々が切れたところから見える山腹には、ところどころ白い花が。
少し登山道から外れたところで、間近に見られたのが、これでした。
何の花でしょうか?天城甘茶??
色々調べてみたのですが、確信は得られず。
緩やかに高度を上げてきたので、空が近く感じられることにようやく気付きます。
梅雨どきでしたが、湿気は強くなく、爽やかな空と風を感じられました。
八丁池までゆっくり歩いて3時間を見込んでいましたが、2時間半ほどで到着。
展望台からの景色は、雲が多めでイマイチでした。
時期が時期なので、仕方ないことですが。
それでも八丁池はよく見えました。
冬と比べ緑が多く、雰囲気もずいぶん異なっていました。
(2017/6/24の八丁池)
(2016/12/10の八丁池)
今回は八丁池に着いてからも晴天が続き、ゆっくり休憩を取れました。
昨夏は濃い霧、昨冬は池に着いてから一気に曇天…だったので、
陽ざしのある池のほとりで休憩できたのは、初めてでした。
復路はブナの巨木のあるという八丁池歩道を経由するつもりだったのですが…
天城縦走路から分岐するような記載の地図を見て、縦走路に分岐があると思い込み、
誤ったルートに入ってしまいました。
10分ほど歩いても分岐がないのを不審に思い、引き返すと…池から出たすぐの所に
分岐の標識がありました。
地図だけ見ると、縦走路を歩くように見えたのですが…思い込みは恐ろしい。
細く暗い道を登り返す雰囲気の道だったこと、ルート見落としで気持ちも
折れていたことから、当初計画を中止し、過去に使ったことのあるルートから
帰ることにしました。
余計なタイムロスもあったので、安全策をとりました。
今度は紅葉の時期に天城縦走路を踏破してみたいです。
城ヶ崎自然研究路(伊東)
ピクニカルコースを歩いた翌日は、自然研究路を歩きました。
前日と同じく、リアス式海岸の海沿いを歩くコースです。
ピクニカルコースが観光地の遊歩道という感じでしたので、
この日は靴以外は完全に観光仕様。
ジーパンにコットンのシャツ。
気軽な散歩のつもりでスタートしました。
いがいが根の駐車場に車をとめましたが、ここは無料でした。
城ヶ崎で無料の駐車場は珍しいようです。
どうやら磯釣りの方が多く、ハイキングをしそうな人が見当たらない…
駐車場から海側に道が出ています。
すこしだけ登りがありますが、昨日と同じくきれいな歩道です。
ここを抜けると…
眼前には、広く開けた海の景色。
相変わらず、ゴツゴツとした岩場です。
浸食の進んだ場所なのか、岩場の一部はこんな感じです。
打ち寄せる波の音も大きく、迫力があります。
ここから橋立・八幡野漁港方向に歩いていきます。
橋立には吊り橋もあるようですが、そこまで歩くと往復で3時間近くかかりそう。
1時間くらいで折り返す予定で、先に進みます。
少し歩いたところで、気が付いたのですが…
足元に木の根や岩が目立ち、ピクニカルコースとは明らかに違う歩道でした。
海側も樹木が多く、歩道脇は草もとても多い。
これって普通の里山歩きなのでは…?
山と異なるのは、海岸沿いなので、標高差はありません。
ただし、崖の高いところと海抜ゼロ付近までの、細かいアップダウンの繰り返し。
明らかにジーパンは失敗…足の上げ下げがつらい。
樹林に遮られ、風もあまり入らず、汗もかきます。
コットンシャツも失敗…
靴はMont-bellのクラッグステッパーだったので、足元には不安はありませんでした。
靴底も固めで、木の根や石を踏み続ける道でしたが、気にせずに歩けました。
ところどころ、樹林の切れ目では、海を見ることができました。
ただ、いささか単調であったことは否めません。
よく見ると、遠くの岩の上に鳥が見えたので、コンデジで最大までズーム。
思ったよりもきれいに取れていてビックリ。
ちらほら花もありましたが、群生してはいないのが残念といえば残念。
このコース、日曜の10時ころから約2時間、誰一人にも出会わず。
よほどの物好きでなければ歩かないのかも…
ただ、荒れた部分はまったくなかったので、タイミングの問題なのか…
自然研究という名称ですので、リアス式海岸や城ヶ崎の植生などを
ゆっくり観察するには、よいコースなのかもしれません。
海沿いですので、湿気は強めですし、初夏から晩夏までは快適とは
いかないとは思います。
今回は橋立の吊り橋まで行けなかったので、次に来るときは、橋立側から
歩いてみたいところです。